
Sumer is icumen in
Sumer is icumen in, Lhude sing Cuccu!
Groweth sed, and bloweth med, and springeth wde nu.
Sing Cuccu!
Awe bleteth after lombe,
Lhouth after calve cu;
Bulluc sterteth, bucke verteth
Murie sing Cuccu, Cuccu, Cuccu!
Wel singes thu Cuccu,
Ne swik thu never nu.
「夏は来たりぬ」
13世紀もしくは14世紀の、作者不詳の、現存する最古のカノンです。
4つの声部が同じ旋律を追いかけあっていき、
さらに2声部のバッソ・オスティナーソ(低声部が短い旋律を反復する・反復低音)が
下を支えています。
歌詞は、古い英語でかかれています。
カノンとは...「カエルのうた」のように、
同じ旋律が追いかけっこする曲の形式です。
夏が来て、かっこうが歌う。
木は生い茂り、花は開く。
動物たちも、生き生きとしている。かっこー、かっこー...
現代よりもずっと自然が豊かだった中世の森で、
そこかしこで卵が孵り、虫や鳥や家畜が育ち、まぶしい光を浴びて植物が輝く
そんな様子を想像してみて下さい。
音楽学者の皆川達夫先生は、著書の中で
72年のミュンヘン・オリンピックの開会式の折、
このカノンが何千人もの少女たちによって歌われ、踊られたことを
きっと印象深かったのでしょう、書いています。