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Isbruck, ich muss dich lassen
Heinrich Isaac(ca1450-1517)
Isbruck, ich muss dich lassen,
ich far dahin mein strassen
in fremde land dahin.
Mein freud ist mir genommen,
die ich nit weiss bekummen,
Wo ich im elend bin.
Mein trost ob allen weyben,
dein thu ich ewig bleiben
stet trew, der ehren fromm.
Nun, muss dich Gott bewaren,
in aller tugendt sparen,
biss das ich wieder komm!
「インスブルックよ、さようなら」とハインリヒ・イザーク
インスブルックよ、さようなら
私は私の道をとり
よその国へ旅立っていく。
私の喜びは私から去り、
いかに取り戻すか知るよしもない。
いかなる女性にもまさる私の慰めよ、
私は永遠にそなたのそばにいる。
今こそ神がそなたをお守りくださる、
貞節を守り抜くように
私が再び戻ってくるまで。
いまさら紹介するまでもなくあまりにも有名なこの曲は、
ゼンフルの師匠イザークによる四声のリートです。
第1節はインスブルックに別れを惜しみつつ、旅の一歩を踏み出す心情を歌い、
第2節では女性との別れを惜しみ、再会の約束を投げかけます。
恐らく元は民謡であった素朴な旋律をいかし、
ほぼ1シラブル1音のホモフォニックな書法によりながら
最後の部分は技巧的に処理されています。
フランドルのブラバント地方生まれのイザークは、
欧州各地で活躍した音楽家で、
フィレンツェではロレンツォ豪華公に仕え、
1497年以後はウィーンとインスブルックで神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世と
ジギスムント公に仕え、
宮廷音楽家の称号を賜りました。
メディチ家の招きによりフィレンツェに戻り、同地で病死しました。
「コンスタンツ宗教曲集」に代表される多くの宗教曲と、
フランス語、ドイツ語、イタリア語等によるこれも多くの世俗曲を残しています。