
Trumpet Voluntary - Jelemiah Clarke(ca.1673-1707)
トランペット・ヴォランタリー ― ジェレマイヤー・クラーク
代表的な結婚式の入場の音楽として知られるトランペット・ヴォランタリーは
17世紀のイギリスのバロック音楽を代表する作曲家、
ヘンリー・パーセル(Henry Purcell 1659-1695)の作品とされていることがありますが、
実は、パーセルと同時代のジェレマイヤー・クラークが作曲した
「デンマーク王子の行進曲」と題するハープシコードのための音楽を、
1900年頃の指揮者ヘンリー・ウッド卿が
トランペットとオルガンで演奏するよう編曲した際、
「パーセルのトランペット・ヴォランタリー」として紹介したために起こった誤解です。
ヴォランタリーとは、教会の典礼の合間に演奏する音楽です。
ジェレマイヤー・クラークは
ウィンチェスター・カレッジ、セント・ポール寺院のオルガニストなどを
歴任した音楽家で、
礼拝音楽、鍵盤音楽、舞台のための音楽などを残しています。
ヘンリー・パーセルは
30年余りの短い生涯に、多くの優れた作品を残し、
イギリス王室にごく近い場所にいた主流派の音楽家で、
礼拝音楽、器楽曲、舞台音楽のほか、
王室のさまざまな祝典のためのコート・オードを作曲しました。
パーセルの死に際して、
クラークは「Come, Come Along for a Dance and a Song」という
儀式のためのオードを作曲しています。